本書では、2人の著名なビジネス思想家が戦略の核心に迫り、戦略は何のためにあるのか、戦略についてどう考えるべきか、なぜ戦略が必要なのか、そして戦略を実行に移すにはどうすればよいのかを解説。過去100年で最も成功した企業再生の例をもとに実証していく。
P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)の元CEO、A・G・ラフリーは、戦略顧問のロジャー・マーティンとの緊密なパートナーシップのもと、わずか10年でP&Gの売り上げを2倍に、利益を4倍に、市場価値を1000億ドル以上向上させた。本書は、彼らがこれまでの経験で得た、日常の行動を大きな戦略目標に導く方法を提示している。
レフリーとマーティンによれば、「戦略とは調和し統合された5つの選択である」という。正しく取り組むことで競合他社に差をつけることができるこの重要な選択を、本書では戦略的質問として導入している。
1. どんな勝利を望んでいるのか?
2. どこで戦うか?
3. どうやって勝つか?
4. どんな能力が必要か?
5. どんな経営システムが必要か?
P&Gは、ファブリーズ、パンパースといった象徴的なブランドにこの手法を適用し、繰り返し勝利してきた。この事実は、ゲームをプレーするだけと実際に勝利することの違いを明確に示している。
もくじ
序 論 戦略の本当の働き
戦略とは何か?
プレーブック――五つの選択、一つの枠組み、一つのプロセス
第1章 戦略とは選択である
オレイ再生
戦略とは何か(また、何ではないのか)
勝利のアスピレーション
どこで戦うか(戦場選択)
どうやって勝つか(戦法)
中核的能力
経営システム
選択の力
まとめ
選択カスケードについてやるべきこと、やってはいけないこと
第2章 勝利とは何か
勝つために戦う
勝利を目指して戦う
最も重要な人々と共に
最強の競争相手と戦う
まとめ
勝利のアスピレーションについてやるべきこと、やってはいけないこと
コラム 戦略とは勝利である A・G・ラフリー
第3章 どこで戦うか(戦場)
正しい戦場の重要性
三つの危険な誘惑
新しい戦場を想像する
深掘りする
戦略の核心
戦場選択についてやるべきこと、やってはいけないこと
第4章 どう戦うか(戦法)
低コスト戦略
差異化戦略
様々な勝ち方
選択を強化する
まとめ
戦法選択についてやるべきこと、やってはいけないこと
コラム パンパース――P&Gにとって最も重要だった戦略教訓 A・G・ラフリー
第5章 強みを生かす
ジレットと戦略的カスケード
能力や活動システムを理解する
組織内での様々な能力
複層的戦略
ジレット――補強柱
選択を支援する
能力開発についてやるべきこと、やってはいけないこと
第6章 管理システム
戦略を立案・レビューするシステム
対話の新常識
枠組み構造
戦略を伝達する
中核的能力を支援するシステム
効果測定
スピードアップ
経営システムや成果指標についてやるべきこと、やってはいけないこと
コラム 社内コミュニケーション A・G・ラフリー
第7章 戦略を考え抜く
業界分析
顧客価値分析
相対的ポジションの分析
相対的分析
戦略の枠組み
戦略的論理フローについてやるべきこと、やってはいけないこと
コラム 戦略論理フロー完成への長い道のり ロジャー・L・マーティン
第8章 勝機を高める
よくあるやり方
正しい問い
リバース・エンジニアリングについてやるべきこと、やってはいけないこと
コラム 戦略の最も重要な問い ロジャー・L・マーティン
コラム 外部戦略パートナーの力 A・G・ラフリー
結 び 勝利への飽くなき追求
戦略の六つの罠
勝てる戦略の六つの証拠
補遺A P&Gの業績
補遺B 戦略のミクロ経済学と2つの勝ち方
■本書への賛辞
「これまで読んだなかで最も優れた実践者向けの戦略書であり、専門用語がほとんどなく、簡潔で構成がよく、説得力がある」――ストラテジック・マネジメント・ビューロー
「目まぐるしく変化する消費財の現場からの物語は、業の規模を問わず、市場シェアの獲得、拡大、防衛に役立つ」――ザ・ディール(オーストラリアのビジネス誌)
「勝利の戦略は、刺激的なハッピートークから生まれるのではなく、深く本質的なハードシンキングから生まれるのであり、本書は多くの例を挙げて、その方法を教えてくれる。簡潔で読むのが楽しい一冊」――フォーチュン
「読んでください。きっとあなたを奮い立たせてくれる」――フォーブス
「戦略に関するこの洞察と魅力的な事例のコレクションは、営利・非営利を問わず、あらゆるレベルのリーダー必読である」――パブリッシャーズ・ウィークリー
(ウィザードブック348)
そのほかのお薦め
この商品の著者による商品一覧:
A・G・ラフリー,
ロジャー・L・マーティン
戻る・トップページへ