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終身旅行者PT 資産運用、ビジネス、居住国分散 国家の歩き方 徹底ガイドベテラン度:
★★☆
木村昭二パンローリング A5判 448頁 2012年9月発売 本体 2,800円 税込 3,080円 国内送料無料です。 この商品は 明日 発送できる予定です。 (発送可能時期について)
6つの国を使い分ける人生設計入門
終身旅行者は、通常、母国を含めて5から6カ国を使い分けます。
たとえば、蒸し暑い夏は涼しくて過ごしやすいカナダのバンクーバーで過ごし、寒い冬は南半球のオーストラリアかニュージーランドで過ごし、春になり暖かくなってきたら日本で過ごすというサイクルを繰り返すライフスタイルです。 |
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しかし、近年このスキームは単純な節税目的のみならず、日本での地震や津波、原発や放射能被爆のリスクから逃れたいという人々の間でも大きな注目をあつめています。
欧州はギリシャの財政危機を始めとして、イタリア、スペインにも危機が拡大し、フランス、イギリスにも飛び火するとも言われ、欧州債務危機に発展しています。
日本はというと、バブル崩壊以降、長期株価低迷、長期不動産価格低迷、史上最高値に迫る円高、混迷する政治など、20年以上にもわたって苦しんできました。そして2011年3月11日に発生した東日本大震災とそれにともなう津波、さらに原発事故によって、いま国家が未曾有の危機にさらされています。政権が変わっても状況は好転せず、待ち受ける少子高齢化社会ほか様々な大きな難題が国家財政を圧迫しています。
これまで、先進国と呼ばれるこれらの国では、政治的、経済的に安定し、社会保障制度も完備され、比較的充実し安定した生活を営むことができました。しかしここに来て、テロ問題や政治的不安定、金融危機、国家債務危機、社会制度保障の崩壊、自然災害、人的災害などの発生でその安定は崩れ去り、これまで安全と思われていたものの危険な実態が露呈し始めました。想定外の出来事が次々と起き、価値観の転換が起こり、これまで見えなかった問題が次々と噴出しているかたちです。
先進国のリスクが際限なく増大していくなかで、私たちにとれる回避策は何もないのでしょうか。こういう時代、こういう国に生まれたのは運命だと思ってただ受け入れるしかないのでしょうか?
決してそんなことはありません。 選択の1つとして、本書ではPT、Permanent Traveler(終身旅行者)と呼ばれる概念について解説していきます。
PTとは、もともとは欧州の富裕層たちが過大な税負担を逃れるために試行錯誤の末に考え出した生活スタイルです。つまり「国籍」「ビジネス」「居宅」「資産運用」「余暇を過ごす場所」を使い分けることによって節税をはかることが主な目的でした。
著者は欧米で発展した従来の5つのフラッグの概念を発展させ、5+1のフラッグとしました。
第1のフラッグ: 国籍を持つ国 第2のフラッグ: ビジネスを営む国 第3のフラッグ: 居宅を持つ国 第4のフラッグ: 資産運用を行う国 第5のフラッグ: 余暇を過ごす国 |
+ |
第6のフラッグ: 寄付をする国 |
あらゆる危険が降りかかってくる現在のような状況下において、終身旅行者はその危険を国家単位で回避・分散するのに最も有効な方法のひとつです。今、個人が国家を選び用途によって複数国を使い分ける時代が到来しています。
第一章ではまず、世界からみた日本のリスク(自然災害や、国家債務ほか原発リスク)を、多数の資料から考えてみたいと思います。その国に生まれたからというだけで、一国にすべてをゆだねてしまうことがいかに危険なことかが分かることでしょう。日本一国だけに住居や金融資産、ビジネスを集中していることの危険性(卵を一つのカゴに盛った状態)をご理解いただけるはずです。
第二章では激動の世界で生き残るためのさまざまな分散について見ていきます。居住や、事業、財産の分散を考えた場合、個人個人程度の差こそあれ、日本以外の海外を利用する様々なメリットをご理解いただけるはずです。大事な卵は複数箇所に分散した方が安全です。
第三章ではPTの実例と、分散する国として利用価値の高い国々の事情を見ていきます。皆様の分散先としての、国籍を持つ国、ビジネスを営む国、居宅(居住権・永住権・市民権)を持つ国、資産運用を行う国、余暇を過ごす国、寄付をする具体的な国々がきっと見つかるでしょう。
そして第四章では、いよいよ実践に向けてお話をしていきます。終身旅行者になるにあたっての各種手続きについて、実例をもとに具体的に解説していきます。ここまでくれば、読者は真に自由な終身旅行者の人生へと、羽ばたいていくことができます。
私たち日本人は、これまでは一生懸命に働きさえすれば、ある程度安定した豊かな生活を享受することができました。しかし、その時代はもはや遠い過去のものです。 これからはあらゆる面で非常に厳しい環境の中で、一人ひとりが知恵を振り絞って生き残っていかなければなりません。
このような時代に私たち日本人がすべきことは、日本一カ国に自分や家族の運命をゆだねずに、国家の運命と自分や家族の運命を切り離すことです。つまり大事な卵を複数のカゴに分けて盛り、リスクを分散することです。そして自由な終身旅行者の人生に向けて自ら行動を起こしましょう。
本書で提案するのは個人が国家を選ぶ新しいライフスタイル(生き方)です。それは「究極の人生設計」といえるでしょう。
はじめに
第1章 想定外による崩壊と潜在的リスクの露呈想定外と正規分布将来を楽観シナリオ、標準シナリオ、悲観シナリオの「3つのシナリオ」で見る 現実は予想を遥かに超える一例、10年後のインドネシア調査 1995年時点の10年後のインドネシアの予想標準シナリオ トリガー(引き金)による悲観シナリオ 現実のインドネシア1995〜2005年は? インドネシアの10年予想と現実の結果的な乖離 万全ではないが利用できる「3つのシナリオ」手法 多くの自然災害に見舞われた2011年の日本 世界の中での日本のリスクの度合い 地震リスク 津波リスク 原発リスク 台風リスク 洪水リスク 土砂災害リスク 火山災害リスク 干ばつリスク 自然災害の複合リスク 日本は元々脆弱な国土 日本はリスクが凝縮された国家 その他のリスク 国家債務リスク テロ・政治暴力リスク 核リスク 生活習慣病リスク 年金リスク 日本のリスクの高まり 第2章 激動の世界で生き残るには震災や津波で価値観の変化極力逃げる、全てを分散する 居住、事業、財産は決して一箇所に集中しない 居住、事業(所得)、資産(財産)の分散方法 居住の分散 リスクの高い日本の不動産を保有する優位性はあるのか? 日本以外の国に居住場所は 事業(所得)の分散 成熟期を迎えた日本ではもはや安定はない 資産(財産)の分散 資産として日本の不動産は? 日本株を持つことは? 大量に持ち運べない重い金を持つことは? 日本を避けて海外の銀行に資金を預けるのは? 絶対的リターンのヘッジファンド運用は? 安全なスイスの銀行での運用は? 大事な資産運用は人任せでなく自分で運用 もはや金融機関は運用を任せる場所ではなく、単なる保管場所 震災直後時点の「悲観シナリオ」を考慮した資産分散法 原発爆発事故直後の悲観シナリオ 流動性(現金)の確保は常に必要 海外口座は必須 クレジットカードは? 今後の資産分散 今後の日本の最悪な「悲観シナリオ」 向こう数年のトリガー 向こう数年の「悲観シナリオ」 向こう数年の「悲観シナリオ」を前提とした金融資産分散 「悲観シナリオ」の金融資産分散ポートフォリオは? 「悲観シナリオ」の金融資産分散ポートフォリオの例 海外銀行口座の必要性、香港、シンガポール、グアム 金融資産の保守的運用部分 金融資産の積極運用部分 成長センターのアジアは魅力的 アジア域内での新興国、フロンティア国 アジアフロンティア国の株式の例、モンゴル株 今後の期待ができるニューフロンティア国 資産としての不動産の扱いは? オフショアカンパニーを使った資産の間接保有 終身旅行者PTの活用
第3章 生き残るための終身旅行者PTの活用法PTとは?目的別PT 1. 徴兵回避目的のPT 2. 自然災害、人的災害回避目的のPT 3. 節税目的のPT 4. 事業目的のPT 5. オリンピック出場目的のPT 6. 子弟の教育目的のPT 7. 老後のリタイアメント目的のPT PTの歴史 PTのメリット PTの原理の概要「5つのフラッグ理論」 第一のフラッグ:国籍を持つ国 第二のフラッグ:ビジネスを営む国 第三のフラッグ:居宅(居住権・永住権・市民権)を持つ国 第四のフラッグ:資産運用を行う国 第五のフラッグ:余暇を過ごす国 筆者独自の「5+1のフラッグ理論」 第六のフラッグ:寄付をする国 PTにとって重要な国際税務とビザの問題 国際税務 「日本の非居住者」とは? 「日本の非居住者」のメリット 日本の租税条約等 タックス・ヘイブンとの「租税情報交換協定」の動き 日本のタックス・ヘイブン対策税制 国外送金等調書制度 国外財産調書制度 米国の外国口座税務コンプライアンス法(FATCA:Foreign Account Tax Compliance Act) 活用ツールの1つのタックス・ヘイブン OECD締付け以降の現状 タックス・ヘイブンの種類 ビザについて 居住権、市民権 PTのビザ・永住権、市民権について |
主要45カ国・地域のタックス・ヘイブン、居住権・市民権、不動産事情 アンドラ(Andorra) アンギラ(Anguilla) 豪州(Australia) オーストリア(Austria) バハマ(Bahamas) バルバドス(Barbados) ベリーズ(Belize) バミューダ(Bermuda) ボリビア(Bolivia) ブラジル(Brazil) 英領バージン諸島(British Virgin Islands) カナダ(Canada) ケイマン諸島(Cayman Islands) チャネル諸島(Channel Islands) ジャージー(Jersey) ガーンジー(Guernsey) クック諸島(Cook Islands) コスタリカ(Costa Rica) キプロス(Cyprus) デンマーク(Denmark) ドミニカ共和国(Dominican Republic) ドバイ(Dubai) ジブラルタル(Gibraltar) 香港(Hong Kong) アイルランド(Ireland) マン島(Isle of Man) リヒテンシュタイン(Liechtenstein) マレーシア(Malaysia) マルタ(Malta) モーリシャス(Mauritius) メキシコ(Mexico) モナコ(Monaco) オランダ領アンティール諸島(Netherlands Antilles) ニュージーランド(New Zealand) パナマ(Panama) パラグアイ(Paraguay) ポルトガル(Portugal) セーシェル(Seychelles) シンガポール(Singapore) 南アフリカ(South Africa) セントクリストファー・ネヴィス(St. Christopher and Nevis) スイス(Swiss) タイ(Thailand) タークス・カイコス諸島(Turks&Caicos Islands) 英国(United Kingdom) ウルグアイ(Uruguay) 世界唯一、投資による市民権短期取得制度がある、ドミニカ国とセントクリストファー・ネヴィス 4. PTの実践に向けて5年後にPTになるためにまずどこから始めるか? 5+1のフラッグの優先順位
ステップ1、金融資産を一部海外に移す
ステップ2、日本の非居住者になる
ステップ3、PTになった後の問題
おわりに |
ベテラン度:
★★☆
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