個々人の公益の追求と私益の追求とは何かを問う名著、待望の音声化!
渋沢栄一の名著として知られる『青淵百話』を読みやすい現代語訳で、四分冊にして刊行。
渋沢栄一の言葉から、個々人の公益の追求と私益の追求とは何かを問う。大著「青淵百話」より、公利公益の哲学を中心に再構成。
個人のひとりひとりが集まって、やがて国となる。国家の問題は、またひとりひとりの国民の問題でもある。
人は常に自分の利益ばかりを求めてしまうものである。しかしそれでは、一時的に繁栄はしても、社会からの共感は得られず、ついには反感を呼ぶことにもなり、決して長くは続かない。
では、社会に適う事業とはいかなるものか。われわれは利益のために何をするべきか。
それは、個人の利益とともに国家の利益がもたらされる事業である。たとえ事業が私利を意図したものであっても、それが商道徳に適うものであれば、それは公益をもたらすのである。道徳に従う限り、私利と公益は一体なのである。
渋沢栄一は、この公益をもたらす道徳を「王道」と呼んでいる。
それでは「王道」とは具体的にどういうことか。それは、オーディオブックを聴いて、あなた自身の耳で確めてもらいたい。
「王道」を常に心がけることで、人は誰でも国家の繁栄に貢献できるのである。
昭和6年に91歳で亡くなった渋沢栄一の葬儀には、約4万人もの会葬者が参列した。これは、いかに日本国民が渋沢栄一に感謝をしていたかを物語っている。
目次
第1部 公利公益のために(国家社会、公生涯と私生涯、商業の真の意義 ほか)
第2部 人の生きざまについて(実業界から見た孔子、龍門社の訓言、米びつ演説、悲観と楽観 ほか)
渋沢栄一(しぶさわ・えいいち)
現在の埼玉県深谷市の豪農に生まれる。幕末の動乱期には尊皇攘夷論に傾倒、のちに一橋家に仕える。欧州各地を視察して帰国後、大蔵省租税司、大蔵権大丞を歴任。辞職後は実業に専心し、第一国立銀行(第一勧業銀行の前身)の創設をはじめ、実業界の第一線から退くまで500あまりの会社を設立、資本主義的経営の確立に大いに貢献した。晩年は社会・教育・文化事業に力を注ぎ、東京高等商業(現一橋大学)等の設立を斡旋し、東京市養育院等の各種社会事業にも広く関係した。
※本商品は『渋沢栄一 国富論 実業と公益』 [国書刊行会刊 /渋沢栄一著
ISBN:978-4-336-05311-4 1,890円(税込)] をオーディオ化したものです。
(C)Eichi Shibusawa
|