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数字の変化が映し出す投資の原則

この本は、2011年に起きた「マーケットの出来事」を基に書かれている。マーケットで起きた出来事と、それに対する増田氏の観察とアクションについて、日記形式で書かれている。

大きな出来事が起こったとき、オプションのプロである増田氏がどの様に感じ、どの様なアクションをしたかが、ほぼ分かる形式をとっている。

また、それに留まらず、オプション取引をされる方に参考になる考え方、オプション以外をされる投資家にも参考になると思われる記述が全編にあふれている。

また、「市場の流れに振り回されないオプションの優位性」についても再認識させられる名著と思われる。オプションでは、利益を上げる方法がいくつもあり、株式オプションに見られる価格のゆがみを取る戦略、オプションの知識が少なくても長期にわたり資産を増やす方法、積極的にリスクをとっていくなど多岐に渡るが、その前提として、オプションの視点で見るマーケットの構造と数字の変化をしっかり学ぶことの必要性について、力説されている。多くの投資家にヒントを与えてくれるだろう。

(ペンネーム H.K 50代、自営業)


2年ぶりに増田氏の新刊がパンローリングさんから出ました。今回は、オプションを取引する上での本質的なことと、増田氏の2011年におけるトレード日記という大きく分けて2つのテーマについて書かれています。

増田氏は、オプションを取引して上達する上で大事なことは、オプションが好きであることだといっています。たしかに、好きこそものの上手なれという言葉があるとおりに、まず、そのことが好きでなければ、なかなか続かないと思います。いやいややっているのは、本業(仕事)だけで十分ではないでしょうか?自由な時間は、自分の好きなことをやり、やがては、上達して、それが本業になれば、そのほうがよいに決まっていると思います。

カタールの主婦は、仕事はしないのは、当たり前。それどころか、家事や育児もお手伝いさんにまかせて、昼間っからおしゃべりに高じているそうです。それはとてもうらやましいですが、それ以上に幸せなのは、自分の力で経済的自由を獲得し、それをまっとうした場合ではないでしょうか? 話がそれました。

この本には、具体的な取引記録がほとんどない(最後のほうに少し書いてあります)ので、トレード日記の章にでも、もう少し実際のトレード記録をのせてほしかったところです。しかし、その考え方に触れるだけでも、十分に参考になるのではないでしょうか?例えば、LEAPSは、ボラティリティが上がったときに、プットを売ると、より利益が得られる可能性が高まるとかいった役に立つことが書いてあります。

毎日のようにポジション操作はしたくないよ、という方には、LEAPSとカバードコールだけでも実行すれば、成果が上がる可能性は高いと思います。

具体的な取引手法につきましては、同じ増田氏が書いた「ウイニングエッジ」に詳しく書いてありますので、そちらを参照されるといいでしょう(この本は1890円とは破格値だと思います)。

オプションを取引したい、また、取引していてもうまくいかないという人は、この本を始めとした増田氏の本をまずは読んでみることをおすすめします。そうすれば、東日本大震災のようなことが今後起こっても、破綻することはおそらくないでしょう。

(bblue 40代 会社員)


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