ブルベア大賞 2013-2014特別賞 |
得てして初心者は、トレードの仕掛け方や、値上がりしそうな株の買い方ばかりに注目する。ありもしない百発百中の“聖杯”を手にして、いきなり大儲けしようという、はかない夢をみがちだ。
しかし、買いや仕掛けはトレードというゲームの、ほんの一部にすぎない。長期的に収益を上げられる自立したプロのトレーダーになるためには、トレードのスタイル、心理学、リスク管理、記録といったものを学び、自分のものにしていく必要があるのだ。マーケットの勝者にふさわしい「資質」を備えられるよう、日々のトレードで鍛錬を重ねなければならない。経験から前向きに学習し、自分自身を常に成長させていくのだ。
こうしたことは、本書の著者、アレキサンダー・エルダー博士の世界的ベストセラー『投資苑』シリーズでも詳しく紹介されている。ただ、本書『利食いと損切りのテクニック』の特長は、これらの要素をピンポイントに解説したうえで、多くの事例が掲載されていること、そして視点を変え、あまり一般的に語られることのないテーマに焦点を当てている点だ――「売り方」である。
売りは大きく2つのタイプに分けられる。「手仕舞い売り」と「空売り」だ。
手仕舞い売りには、目標値での利食いや、許容リスクでの損切りや、途中での見切りの3つのケースがある。仕掛けたトレードが全勝するわけでない以上、どの場合にでも適切に対応することが、運用資金の安定した増加には求められる。
そして空売りをマスターすることで、トレード機会が単純に2倍になる。初心者は空売りを知らず、ただ恐れる。しかしプロは、価格の下落からも売買益を享受しているのだ。とはいえ、マーケットの天井と大底が同じ性質というわけではない。また、上昇トレンドと下降トレンドが同じ性質というわけでもない。株価は上昇するときよりも下落するときのほうが足が速い。
本書は、こうした「売りの世界」について、深く掘り下げており、さまざまなアイデアを提供してくれる。しかも、2007〜2009年の“超”弱気相場での具体的なトレード例が満載されており、そこからも多くの貴重な教訓が得られるはずだ。
さらに、内容の理解度をチェックするため、全115問の確認テストと詳細な解説も収められている。本書をじっくり読み、売る技術の重要性とすばらしさを認識し、トレードの世界を極めてほしい。
「エルダー博士が、あなたに勝ちトレードの利食い方法と、負けトレードの損切り方法を具体的に分かりやすく教えてくれる。彼はトレード心理学とリスク管理をテクニカル分析に上手に組み合わせた。これであなたも、過剰評価された株式を空売りするという、マーケットのプロが愛好するゲームに加われるだろう。株価が急落したときに実践された数々のトレードから得られる教訓は、とても貴重で、実用的だ」
―― ジョン・J・マーフィー(『先物市場のテクニカル分析』[きんざい]、『市場間分析入門』[パンローリング]著者)
「アレキサンダー・エルダー博士は世界で最も尊敬され、トレードに熟練した教師の一人である。私はトレードに関する本を数百と読んできたが、彼の著書は最も価値があり、最も有益なものに含まれるだろう。売り時が分からないトレーダーや、値下がりしているときに利益を上げる方法を知らないトレーダーは、大きな機会を逃し続けているし、自分の資金を不必要なリスクにさらし続けている。本書は真剣なトレーダーや投資家にとって必読の書となるはずだ」――エド・ドブソン(トレーダーズプレス創設者、個人専業トレーダー)
日本語版への序文 はじめに なぜ売るのか? 確認テストと解答について 第1部 心理学、リスク管理、記録第1章 買いについて三大区分 トレーダーのツールボックス
第2章 トレード心理学とリスク管理
第3章 記録をつける 第2部 どのように売るか売却の3タイプ
第4章 目標価格で売る
第5章 ストップで売る
第6章 「エンジンノイズ」で売る 第2部確認テスト |
第3部 どのように空売りをするか第7章 株の空売り初めての空売り 天井と大底の非対称 天井での空売り 下降トレンドでの空売り ファンダメンタルズでの空売り 空売り銘柄を探す 売り残
第8章 株以外の空売り 第3部確認テスト 第4部 下げ相場の教訓第9章 弱気派が利益を上げる暗がりで動き始めていた弱気派 センチメント指標は先行する 上げ相場の天井 2007年天井での弱気乖離 MGMのバブルがはじけた 過熱銘柄を空売りする 下げ相場は価値を破壊する 大勢が下降トレンドにあるときのスイングトレード 下降チャネルでのトレード サプライズに備える 「上げ相場に抵抗なし、下げ相場に支持なし」 誰がために鐘は鳴る、あるいは2度吠える犬 バフェットの早すぎた買い その火に少し油を注ごうか? 下がりゆく株を空売りする 第10章 底値を探る
さいごに
参考文献 |
人間は、希望という感情が大好きだ。その株を持っているかぎり、人は希望を持ち続ける。株価が上昇すれば、もっと儲かるだろうという希望が芽生え、株価が下落すれば、底入れは目の前であり、すぐに反転するだろうという希望を抱く。
ほとんどの素人は、こうやってトレードをしている。一方プロはというと、冷静にトレードをすることが多い。プロは、店主が野菜を売買するように株を売買する。まだ青いうちに仕入れ、熟したところで売る。そして、やわらかくなって傷み始めたら、投げ捨てるのだ。
プロの利食いと損切りの手法を学ぶのに役立つだろうと思い、この本を著した。
数々の上げ相場や下げ相場で私が学んできたことを、本書では紹介する。あなたは、価格の上昇だけでなく、下落からも利益を上げる方法を学ぶだろう。
マーケットは2車線道路だ。上がりもするし、下がりもする。そして、抜け目のないトレーダーは、その両方で利益を上げる。
私は米国在住だが、自分の手法を数々の国で教えてきた。それぞれの国でもトレードをしたが、その手法はしっかりと機能していた。
成功するトレードというのは、3つのM から成り立っている。それは心理(mind)、手法(method)、資金(money)である。それぞれが心理学、分析、リスク管理に対応する。(続きを読む) 買ったときは希望に胸を膨らませ、その成長を見守ってきたあの株も、下落に転じて資金を増やすどころか食いつぶし始めれば、もはや手仕舞い売りを考えるときだろう。
買いは楽しい。希望、大きな期待、息をのんで膨らんだ胸から喜びが湧き出てくる。
売りはつらい。しかめ面でするような仕事だ。最期の注射のために老犬を獣医のところに連れていくようなものだ。だが、売らずにすますことはできない。
売りについて語り始めたら話は尽きない。売り――それはいかなるトレードであれ、最後には向き合う現実だ。
本書では、手仕舞いとしての売り、さらには仕掛けとしての売り、つまり「空売り」について論じる。素人は空売りの仕方を知らず、ただその行為を恐れる。一方、プロは相場の下落局面からも利益を出そうと、嬉々として空売りをする。
株価は、上昇時よりも下落時のほうが、ずっと足が速い。そして空売りの方法を知っているトレーダーは、投資機会を2倍にしているのだ。(続きを読む)
(ウィザードブック194)
日本語版への序文 (アレキサンダー・エルダー医学博士)
会社の見通しについていい話を聞いて、株を買うことは誰にでもできる。これであなたも株主の一員だ。しかし、売り時はいつなのだろうか。
はじめに
成長のときもあれば、衰退のときもある。種まきのときもあれば、収穫のときもある。リビングを跳ね回る愛らしい小犬も、いつの日か老い、衰え、病に苦しみ、獣医の手で最期を迎える。
読者のご意見
投資苑で疑問に思っていたことの答えを見た気がしました。...もっと見る
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