アジア投資の先駆けである中国がふたたび飛躍の時を迎えています。
'04年にも一度、中国株&投信ブームが起こったが、北京オリンピックまであと一年あまりに迫ったいま、第二次ブームに沸いています。一昔前まで中国株というと、ハイリスクでコワイというイメージがありましたが、市場で取引されない非流通株の問題が昨年、概ね解消されたことで安心感が強まり、一気にブームに火がついています。
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「中国株投資の実践」
驚異的な高度成長を続ける中国、2006年末現在、GDPも株式時価総額も日本の3分の2を超える水準まで大きくなりました。日本の隣にこのような巨大な経済力と株式市場が生まれたことは私たちにとって幸運なことだと思います。日本の株式市場は日本経済の成長とともに発展してきましたが、今日戦後最長の好景気といってもGDP成長率はせいぜい2.5%程度と云ったところで、GDPも株式時価総額もこの5年わずかに増えたに過ぎません。それに比べ中国はこの4年間でも実質GDP成長率は10%台を継続、好景気を謳歌しています。株式市場も企業のディスクロージャーが進み、外国人投資家への規制も徐々に緩和され第1次外国人ブームが訪れています。加えて、大幅な貿易黒字がもたらす過剰流動性で行き場を失った個人の資金が不動産や、株式市場に流れ始め、魅力的な市場が生まれています。今、日本の高度成長期やバブル時を通じ個人営業で株式市場にかかわり、株式市場で成功する人、投資手法について多くを学びました。中国株投資は私のそのような学習効果を参考にしていただくよい機会だと思っております。
今後の中国株投資を考える
1.数字で見る中国経済・中国株式市場
2.株式投資を始めるにあたって
3.株価を決める要因
4.中国株投資のリスクは
5.個別銘柄紹介
●中国の経済成長
中国のGDP(修正後)は2002年に10兆元の大台を突破。1人あたりGDPもすでに1000米ドルを超え、「モータリゼーションの発生」、「大衆消費社会の到来」といわれる水準に達している。2005年は前年比14.3%増の1703米ドルに上ったという。
温家宝首相や国家発展改革委員会主任は、第11次5カ年計画(2006〜2010年)のGDP平均年間成長率について、目標を7.5%前後とする発言。単純に成長率を追い求める傾向を改め、高効率・省エネルギーを盛り込んだ総合的な発展を目指すという。
●日中経済規模が逆転?!
1995年から2005年にかけての10年間、日本はほぼデフレ状態にあり、ほとんど変わっていない。一方、中国ではこの間、実に3倍にふくれあがっている。年平均成長率は13%。中国の名目GDPは推定世界第5位。日本の50%程度の水準に達している。名目GDPが毎年10%で成長、為替が対円で3%上昇すると仮定すれば、日本がたとえ年率2%で成長しても、6年後の2012年には中国の名目GDPは日本を上回ることになる。この計算では人民元の対米ドル基準値の2005年平均を用いたが、年末の値を使うと、日本が例え6%で成長したところで、2011年には中国に追い越されてしまう。最初に示した条件で為替だけ5%上昇するとして計算しても、やはり2011年には逆転する。
( 出所:内藤証券)
現在、内藤証券株式会社 執行役員投資情報本部長。
中国部の担当の傍ら社内外の中国株セミナーの講師を務める。豊富な営業経験に基づいた「中国株投資の実践について」講演が好評。
昭和45年慶應義塾大学経済学部卒業、山一證券株式会社入社仙台支店、大森支店、神戸支店で個人営業、所沢支店、福井支店で支店次長、浦和支店支店長、赤坂支店支店長、大阪金融法人部長、新潟支店支店長を歴任、山一證券自主廃業で退職、損害保険代理店副社長を経て平成12年に内藤証券入社現在に至る。
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