■トレーディングの自動化とは
過去何年もの間、多く優秀な人々がトレーディングの自動化について試行錯誤を重ねてきたが、その成功例を見たことがあるだろうか。プロのマネジャーたちはそのときの市況に応じて複数のモデルを使いこなしているが、これらのモデルは、相場を知り尽くした個人トレーダーの実績を上回ることはほとんどないのである。
それでも、本当にトレーディングを自動化する必要はあるのだろうか。答えはイエスである。トレーダーとして成功するためには、あなた自身を「自動化」する必要があるのである。マーケットにおける「あなたの行動を自動化する」術を学ぶのだ。
トレンドのある相場が修正場面を迎え、フックが形成されており、フィルターもすべてが仕掛けを示唆している。このときにこそ、チャンスをつかむため、自分自身のコンディションを整えるのだ。
トレーディングとは格闘技に似ている。マーケットの動きに対して、何も考えなくても自動的に適切な反応ができるようにあなたを鍛え上げる必要がある。思ったとおりに相場が進まなければ、直ちに手仕舞え。ひるむな。迷うな。すぐに撤退せよ。今すぐにだ!
■シンプルで最強のロスフック
ジョー・ロスは、マーケットの隆盛と衰退、トレーダーたちの盛衰、市場モデルやプログラム売買、パソコンによるデイトレーディング、コンピュータートレーディングの手法が次々と導入されるのを見てきたが、彼が信じてきたトレーディング手法やロスフックに秘められた真実に裏切られることは一切なかった。それは今でも健在である。マーケットが時ともにいかに変わろうとも、ロスフックによるトレーディング法には何らの変化もないのである。
ロスは「私はこれまで自分のトレーディングに関し、首尾一貫してシンプルなアプローチを心がけてきた。世の中には、トレーディングを必要以上に難しくしてしまっている人々が多いようだ。まるで、シンプルな方法など、無意味だと言わんばかりである」と言う。
こうした人々は、簡単に利益を得ることに罪悪感を抱いているのだろう。売買手法というのは、洗練され知的で科学的な、あるいは数学的な方法でなければならないと感じているようである。こうした態度や気構えは、現代のわれわれが生きている技術社会のたまものと言っていいだろう。しかし、こんなものは無用である。なぜなら、実際に難しい手法を使ってトレーディングしている人々の多くが負けているからである。
トレンドのあるマーケットで押しや戻りで仕掛けるロスフックの手法には、それだけでひとつの売買手法を構成しており、マネー・マネジメントやトレード・マネジメント次第で約65%の確度を持つ。読者の選択肢に、1-2-3フォーメーションと各種のフィルターを加えることで、トレーディングでの勝率はかなり高まるはずである。
ロスフック戦略をマスターし、(1)適切なマネジメントを行い、自分自身を律する、(2)自分で変えることができるのは自分自身だけであり、市場に対する自分の反応だけである、(3)自分を律することができるか否かで、資金管理、売買管理、リスク管理、自己管理の大半が決定する――を理解すれば、自然に読者には「プロ」を凌駕することができるだろう。
(ウィザードブックシリーズ39)
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