アービトラージ入門

「同じモノなら価格は同じ」。これが、市場メカニズムの土台となる根本的な概念「裁定 (アービトラージ)」の前提だ。ヘッジ、先物、フォワード、オプションなど、あらゆる金融商品の仕組みを理解するうえで不可欠なアービトラージの基礎知識を、わかりやすい言葉で具体的に解説した決定的テキスト! マーケットに携わるすべての実務家にとって役立つ良質の教科書である。

目次

第2章 裁定の実行
価格の歪んだ商品の単純な裁定： ニューヨークの金対香港の金
同等な組み合わせの価格の歪みを利用する
Column 市場は足し算や引き算ができるか？ スリーコムとパーム、一物一価の法則、および空売り制約
CAPM
APTによる見方

第3章 キャリーコストによる価格評価
キャリーコスト・モデル: フォワード価格対スポット価格
Column フォワード価格を使って将来のスポット価格を予測する：リスク・プレミアム・バイアス
キャリーコストと金利裁定
現実における限界

第4章 国際的裁定
為替とインフレ
金利とインフレ
金利と為替
多通貨裁定
Column 為替投機家ジョージ・ソロス： イングランド銀行を破産させた男

第5章 プット・コール・パリティと裁定
プット・コール・パリティ関係式
プット・コール・パリティが成り立つのはなぜか
プット・コール・パリティを利用した証券の合成
Column プット・コール・パリティ、技術革新、および規制裁定
プット・コール・パリティを使ってオプションと株式による基本戦略を理解する

第6章 オプションの評価
Column ロング・ターム・キャピタル・マネジメント： 「ありえない大嵐」か「思い上がり」か
2項モデルによるオプションの評価の基礎
1期間2項モデルによるオプションの評価
2期間2項モデルによるオプションの評価
ブラック・ショールズ・マートンのオプション評価モデル

第7章 裁定と資本構成の（無）価値
資本構成の評価の基礎
財務レバレッジの影響を測る
裁定と資本構成が無価値であることの関係
Column 資本構成の裁定
オプション、プット・コール・パリティ、企業評価

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