大手証券会社を飛び出し、投資顧問会社、実態は新興の仕手グループを主宰している八島に、立花倉庫の総務部長から、保有する自社株を譲ってほしいとの要請があった。
同時に正体不明の男からも同様の申し入れがある。
その裏には立花倉庫をめぐる激しい会社乗っ取りの策謀が。
八島はその渦に、いやおうなく巻きこまれながらも、投資家としての本能をむき出し、地獄と背中合わせの仕手戦の悦楽に身を侵していく。
株価暴落の予兆の中、一攫千金を夢みる男たちの欲望を描く、著者十余年ぶりの兜町長篇小説。
大岩川源太 源太塾(カレンダー)
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