「痛快だ! 実に痛快だ!」――ワシントン・マンスリー
「もしウォール街で本当は何が起こっているのか知りたいのなら、またついでに大笑
いしたいのなら、『ライアーズ・ポーカー』を読めばいい。とてもよく書かれている
し、それもおもしろおかしく書かれている。この洞察力に満ちた本書は、あなたがブ
ローカーとやり取りするときに知っておくべきすべての事柄も教えてくれる」――ニ
ュースデー
「はちゃめちゃな喜劇小説のように呵々大笑できる……投資銀行員の独特でマッチョ
な文化を、インサイダーの側から暴露してくれた」――ロサンジェルス・タイムズ
なにしろ、作者がただものではない。債券取引の最大手ソロモン・ブラザーズの元セールスマン、しかも、入社三年めで凄腕野郎と呼ばれ、二十七歳にして二十二万五千ドルの年俸を稼ぎながら、さっさと辞めて、もの書きに転向してしまった人物だ。
アメリカ南部のルイジアナ州で生まれ育ち、プリンストン大学では美術史を専攻したという、投資銀行員としては異色の経歴の持ち主で、だからこそ札束の重みに押しつぶされず、ウォール街というジャングルの中で、バランス感覚を失わずにいられたのかもしれない。文章のすみずみにまで、柔軟な才気がみなぎっている。
本書の内容については、くどくどと解説する必要はないだろう。金融界の激動を、外から眺めたのでも、もぐり込んで取材したのでもなく、まさにその渦中にいて、さめた目で観察したドキュメントだ。明るく、楽しく、わかりやすい。
ついでに、本書刊行後のウォール街の動きを少しばかり。
第十章の主役であるジャンク・ボンドの帝王、マイケル・ミルケンは、証券詐欺、脱税などの容疑で起訴され、法廷で泣きながら罪を認めて、六億ドル(あほらしくて換算する気にもなれない)の罰金を言い渡された。また、第一章のヒーロー、大物トレーダーのジョン・メリウェザーは、その後、ロングターム・キャピタル・マネジメントという会社を興し、一九九八年、金融界を揺るがす大事件に中心人物として関与することになる。(全文を読む) (ウィザードブックシリーズ98)
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投資銀行が邦銀に屈した日 キャピタルゲイン時代の次に来るもの
目次
『ライアーズ・ポーカー』に寄せられた賛辞
「大変印象的で、生き生きと描写されている……ひとつの時代を活写した素晴らしい
書籍である。1980年代を覚えているだろうか? この活気あふれる10年を思い出そう
とするなら、『ライアーズ・ポーカー』を1冊、手にとるだけでいい」――フォーチュン訳者あとがき
八〇年代のアメリカ金融界は、巨額のカネに引き寄せられたエリートや策士やギャンブラーたちが、はなはだしく火花を散らして闘う戦場であり、巻頭でフレデリック・シュウェッド・ジュニアが言っているように「巨大な幼稚園」であり、過激、非常識、無節操が売りものの悪場所であり、つまり、ものを書く人間にとっては、まさに宝の山だった。さまざまな書き手が、さまざまな切り口で、このハチャメチャな世界のことを活字にした。 (中略)
著者紹介
マイケル・ルイス(Michael Lewis)
アメリカを代表するベストセラー作家のひとり。ルイジアナ州ニューオーリンズ生ま
れ。プリンストン大学で美術史の学士号を、またロンドン大学で経済学の修士号を修
得。3年間勤めたソロモン・ブラザーズを辞めたあと、債券セールスマンとしての体
験をもとに書いた本書でデビュー。本書は世界的なベストセラーとなった。そのほか
に、『コーチ』『マネー・ボール――奇跡のチームをつくった男』(ランダムハウス
講談社)、『ネクスト』(アスペクト)、『ニュー・ニュー・シング』(日本経済新
聞社)、『マネー・カルチャー』(角川書店)などがある。現在、妻タビサ・ソーレ
ンと2人の娘とともに、カリフォルニア州バークレーに在住。
読者のご意見
アメリカの投資銀行(証券会社)ソロモン・ブラザーズに、1985年に入社し、1988年に退社した作者によって書かれた、ウォール街の人間とは、いかなるものか?に、ある程度の解答を示した作品です。そのほかのお薦め
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