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リチャード・L・ピーターソン/長尾慎太郎/岡村桂 脳とトレード 「儲かる脳」の作り方と鍛え方

脳とトレード 「儲かる脳」の作り方と鍛え方

リチャード・L・ピーターソン, 長尾慎太郎, 岡村桂
パンローリング
四六判 上製本 606頁 2011年8月発売
本体 3,800円  税込 4,180円  国内送料無料です。
この商品は 11月25日に 発送できる予定です。 (発送可能時期について)
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読者のご意見目次序文

相場で勝つ「脳」、負ける「脳」
トレードで利益を上げられるかどうかは「あなたの脳」次第

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インタビュー動画公開中

ピーターソン博士インタビュー
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News

ストックボイス「WORLD MARKETZ」にてピーターソン博士がインタビューされました(2019年12月5日)
人間の脳は、さまざまな形で意思決定に密接に関係している。ところが残念なことに、金融マーケットでは、この「密接な関係」が利益を上げることに結びついていない。この分野ではリチャード・ピーターソンの右に出るものはいない。マーケット・サイコロジー・コンサルティングを創始し、投資家のコーチとして活躍し、心理に基づくトレードシステムを開発したピーターソンは、自身も元トレーダーであり、無意識の誤り(バイアス)がいかにして適切な投資判断を妨げているのかを身をもって理解している。

本書でピーターソンは、この分野での貴重な経験を読者と共有しようとしている。ニューロファイナンス(神経科学を投資活動に適用する研究)、心理学、および実験ファイナンスのさまざまな研究・調査に基づき、多くの投資家に「固有の」基本的なミスを説明し、これらの壁を乗り越えて投資判断を向上させるステップを明らかにしている。

まえがきとして、LTCM、アイザック・ニュートンと南海バブル、そしてマーク・トウェインと1860年代の銀の熱狂のケースを通して、最も基本的で一般的な投資家のバイアスを紹介し、4つのパートへと話を展開させていく。 第1部の「マインドとマネーの交差点」では、脳の基本的な役割について説明し、マーケットの変動に対処するのがいかに難しいかを見ていく。第2部の「感情と投資」では、精神状態、化学的状況、そしてそれらが投資判断に及ぼす影響を検証し、投資家にとって最適なパーソナリティとは何かを考える。第三部の「お金について考える」では、投資分析の落とし穴を調べ、投資の機会・リスクの評価がいかに重要であるかを明らかにする。第4部の「儲かる脳とは?」では、金融マーケットでの精神管理のヒントを紹介し、心理を考慮した投資戦略を提案する

各章で紹介している実際のケースを参考にして、読者は無意識のバイアスを見つけ、思考が投資プロセスにプラスになるタイミング(あるいはマイナスになるタイミング)を理解し、心の知能指数を伸ばし、結果ではなく過程を重視するのに役立てることができるだろう。

優れた投資には金融に関する基本的な教育が欠かせないが、実際の世界で本当に成功を収めるには、自分自身を管理する方法を身につける必要がある。本書では、マーケットとマインドの両方の分野についての知識を深めれば、投資での収益を増やすことができるということを明らかにしてくれている。


序文

「考える脳」は約一〇万年前に進化したが、「感じる脳」は人間の未発達な部分であり(ペットを見れば分かるだろう)、この二種類の脳の両立が難しいことが挙げられる。金融マーケットという荒海で両方の脳をうまく利用する方法を見つけること、それが本書のテーマである。

金融の世界では、投資判断の大半が合理的なプロセスに従っている。ただし、重要な場面ではこのプロセスが崩れてしまうことがある。個人投資家でも、ポートフォリオマネジャーでも、ファイナンシャルアドバイザーでも、トレーダーでもアナリストでも、あるいは投資委員会のメンバーでも、マーケットを動かすマインドの強い影響力を実感しているはずだ。そこで本書では、二つの質問を投資家に投げかけている。投資行動を刺激する「非理性的な」力とは何か? その力に対応するにはどうしたらよいか?

知識だけでは良い投資はできない

良い投資をするには基本的な金融知識が必要だ。これは当たり前のことだが、「優れた」投資をするには自分自身を管理するスキルを身につけなければならない。学識だけでは十分とはいえない。マーケットの状況と自分の心の状況の両方を理解する必要があるのだ。

本書は、知識の豊富な投資家(個人投資家、ポートフォリオマネジャー、ベンチャーキャピタリスト、銀行家)、アナリスト(証券アナリスト、ファンダメンタルズやテクニカルのアナリスト)、そしてトレーダーを対象としている。本書を読んで、投資判断の際の無意識の誤り(バイアス)について学んだいただきたい。そして、心理バイアスが脳と関係していることを理解し、どのようなときにバイアスが起こるかを学び、投資判断能力を高めるテクニックを身につけていただきたい。 ただし、ミスをしそうなタイミングを「知る」だけではそれを防ぐことはできない。バイアスに対処できるようにするには二つの効果的な方法がある。それは、経験を積むことと、他人の例から学ぶこと。ただし、マーケットで経験を積むのは犠牲が大きい。そこで他人の例から学ぶため、本書は、バイアスに負けた投資家、ミスを乗り越えた人、偉大な投資家の意思決定方法、意思決定にプラスとなる環境の作り方など、さまざまなケースを紹介する。

本書で紹介する投資バイアスに関する研究のほとんどは、行動ファイナンスの分野で行われたものである。行動ファイナンスの研究者たち、つまりこの分野のパイオニアたちは、多くの投資バイアスを見つけた。バイアスの要因は脳回路の奥深いところにあるため、無意識のうちにバイアスが投資判断に影響してしまう。神経科学、行動ファイナンス、実際の投資家の例を統合して考えると、根本的な問題分と解決方法が明らかになってくるだろう... (つづきを読む)



本書への賛辞

「シリコンバレーでの精神科医としての経験と、行動ファイナンスの研究者としての知識に基づき、リチャード・ピーターソン博士は優秀な投資家に必要な精神的資質について紹介している。ページをめくるたびに、興味がわいてくるのはもちろん、富もたまっていくこと請け合いだ」――ジョージ・アカロフ(2001年ノーベル経済学賞受賞者)

「ピーターソン博士の切り口はユニークで刺激的、かつ洞察力に満ちている。皮膚電気反応から『スタートレック』のバルカン人のカタルシスに至るまで、さまざまな側面から脳について説明し、優れた投資家になるための資質も明らかにしてくれている。ハイパフォーマンス投資につきものの『ゆがみ』についても分かりやすく紹介している。あともうひとつお願いするなら、ジョージ・S・パットン大将の『だれもが同じように考えるとしたら、だれか考えていない人がいる』という引用を付け加えてほしい」――カルロ・キャネル(キャネルキャピタル業務執行役員)

「リチャード・ピーターソン博士は、金融マーケットと投資家の行動を理解する斬新かつ重要な方法を示してくれた。プロの投資家も個人投資家も必読の書だ」――ポール・J・ザック(クレアモント大学院神経経済学研究センター所長)

「本書は行動ファイナンスと神経学の両方について丁寧に説明している。脳の機能を理解できると、心理プロセスを刺激して意思決定能力を向上させる方法が分かるようになる。本書を読み終えた読者には、刺激的な将来が待ち受けているだろう」――ハーシュ・シェフリン(サンタクララ大学マリオ・L・ベロッティ金融学部教授兼『行動ファイナンスと投資の心理学』[東洋経済新報社]著者)

「脳とお金、そしてこれらの相互作用に興味がある人は、ぜひ本書を手にとってほしい」――デビッド・レインウエーバー(金融テクノロジスト兼『ナード・オン・ウォール・ストリート』著者)


著者紹介

リチャード・L・ピーターソン(Richard L. Peterson)
マーケット・サイコロジー・コンサルティングの執行役員、『ジャーナル・オブ・ビヘイビラル・ファイナンス』の共同編集者。精神科医の肩書きを持ち、かつては自身もトレードをしていた。さまざまな雑誌・メディアに論文を発表・寄稿している。投資のプロを対象にして世界中でセミナーを開催しており、http://www.marketpsych.com/ と http://www.richard.peterson.net/ の2つのホームページを運営している。テキサス大学で理学士号ならびに医学博士号を修得し、サンフランシスコのベイエリアで精神科の研修期間を終え、スタンフォード大学にて神経科学の博士研究を行った。今後は、計量心理学に基づくヘッジファンドを運営することを計画している。現在、妻と娘とロサンゼルスに在住。

目次

監修者まえがき
序文
謝辞
はじめに

第1部 脳に関する基礎知識――マインドとマネーの交差点

第1章 マインドとマーケット――競争上の優位性を見つけるには
アナリストとダーツ盤/予測の精度を高める/「集団の知恵」/天候と心理の関係/センチメント

第2章 脳の世界を探る――脳の構成要素
アイオワ・ギャンブリング・タスク/脳の構造と機能/脳に損傷を負った投資家/脳の働きを調べるさまざまな手法/神経科学とは

第3章 感情の発生源――期待、信念、意義
感情と認識/期待との比較/反事実的条件による比較/思い込みと期待――プラシーボ効果/ニュースの意味を理解する/自己欺瞞の影響/ 感情の防衛メカニズムと動機づけられた推論

第4章 神経化学――脳内麻薬の分泌
神経伝達物質とは/投資と精神疾患/投資パフォーマンスの神経化学/セロトニンとバブルの関係/レクリエーションドラッグとアルコール

第2部 感情と投資

第5章 直感――心の声を聞く
分析と直感/投資理論と直感/本能から何が分かるのか?/考えるな、耳を澄ませ/投資における直感と感情/心の知能指数/意識下の感情/無意識を刺激する

第6章 お金に関する感情――判断力を鈍らせるもの 感情バイアス/ポジティブな感情とネガティブな感情の違い/自己達成的予言と後悔/離婚と投資/悲しみと嫌悪感/恐怖と怒り/投影バイアス/感情を管理する/感情と投資の関係

第7章 興奮と強欲――感情におぼれる
「根拠なき熱狂」を引き起こす証券会社/誇大広告の秘密/強欲とは何か?/BIASタスク/側坐核の特徴/掘り出し物に興奮する/バイアスのかかった判断を避けるには/マーケットの強欲

第8章 自信過剰と思い上がり――過ぎたるは及ばざるがごとし
思い上がり/自信過剰/自己関与の幻想/勝利が脳に変化をもたらす/探求行動と神経化学/真実を知る者――クリスチャン・シバ・ジョシー/「良い」自信/自信過剰を和らげるには

第9章 不安、恐怖、緊張感――パニックを避けるには
不安の壁を登る/MRIから分かる不安/先天と後天/思い込みの影響/共感ギャップ/痛みを和らげる/マーケットの格言/ハリケーンとリスク認知/不安とリスク

第10章 ストレスと燃え尽き症候群――トレーダーはドッグイヤーで年をとる
ストレス/ジム・クレイマーのストレス対処法/ルピーが「あがる」とどうなる?/脳と筋肉、どちらが間違っている?/ストレスとトレンドの認知/ストレスの神経化学/ストレスの生物学的影響/アドレナリン依存症/投資ストレスに対応する/ストレスを知る

第11章 リスクへの愛――トレード? それともギャンブル?
潮時を知る/ギャンブル依存症/ギャンブラーの脳/有名人とギャンブル/ギャンブル行動を弱める/トレードとギャンブルの違いを理解する

第12章 パーソナリティーの役割――偉大な投資家にはどのような資質があるか?
パーソナリティーの「五因子」/パーソナリティーの遺伝的特徴/投資とパーソナリティー/その他のパーソナリティー研究/トレードの心理学

第3部 お金について考える

第13章 意思を決定する――見込み、曖昧さ、信頼が意思決定に及ぼす影響
期待価値と期待効用/大当たりの落とし穴/見込み(確率)の判断ミス/鮮やかなイメージと願望/曖昧さと不確かさ/マーケットの曖昧さ/曖昧さ、リスク、報酬の関係/確率のバイアス/信じやすい脳/信頼ゲームと最後通牒ゲーム/信頼ホルモン/期待と投資の関係

第14章 フレーミング――白黒をはっきりさせる
ディスポジション効果/ある親子の株式投資/リスク回避とリスク選好/フレーミングのリスク/脳とフレーミング/損を持ち続ける――「イチかバチか」/損失回避の違い/利食いは遅く/投資とフレーミング

第15章 損失回避――損切りは早く
損失回避の神経科学/エクイティプレミアム・パズル/暗黙のプットオプション/損失回避を克服する/ハウスマネー効果/法王に学ぶ/ソロス、チューダー、そしてクレイマーの成功

第16章 時間選考――なぜデザートを先に食べるのか?
クッキーに手を出すな/脳と自制心/時間選考と化学的刺激/サルと時間選考/オプションで大儲け/自制心を磨く/プロはどう実践しているか

第17章 集団行動――世間に遅れをとらない
集団行動とは/社会的裏づけ/社会的比較/適応性に関するアッシュの実験/情報カスケード/スタンレー・ミルグラムの実験とショックな事実/高級品と肩書き/協調の神経科学/アナリストの権力乱用/集団の習性/コントラリアンのライフスタイル/トレンドフォロワーへのアドバイス/投資委員会

第18章 チャート作成とデータマイニング――未来を占う
人工ニューラルネットワーク/データマイニングと自己欺瞞/ノイズのパターンを見つける/チャートにおけるトレンドと平均回帰のバイアス/チャートへの過度の依存/ギャンブラーの誤謬/「根拠なき熱狂」/蘇州ギャンブリングタスク/学習と尾状核/決算発表のパターン/まぐれにだまされる

第19章 注目と記憶――名前に何の意味があるのか?
スクリーンと集中力/代表性ヒューリスティック/懐かしい思い出/後知恵バイアスを克服する/注意欠陥/注意力を高める薬/名前に何の意味があるのか?/ チャイナ・プロスペリティ・インターネット・ホールディングス/輝くものすべてが金とは限らない

第20章 年齢、性別、文化――リスクをとることの違い
感情的記憶/女性の脳とエストロゲン/離婚とファイナンシャルプランニング/自信過剰な男性/年齢の違い/成人の発達に関する長期的研究/ 東洋と西洋の文化の違い/リスクをとる傾向の強い中国人/中国人株式トレーダーのバイアス

第4部 儲かる脳とは?

第21章 感情管理――バランスを図る
お金のためではなく、愛のため/お金は人を変える/感情の防衛メカニズム/幸せの追求/神経の可塑性/精神安定剤と投資判断/規律/日誌を付ける

第22章 行動を変える方法――自分を深く知る
クライアントが不安を抱えたら/認知行動療法とストレスマネジメント/ヨガ、瞑想、ライフスタイル/簡単なストレス解消法/スランプから抜け出す/トレーディングコーチ/他人をまねる/さらなる幸せを求める/ニューロフィードバック/「学習目標」を持ち続ける

第23章 行動ファイナンス投資――プレーヤーを手玉に取る
リスクプレミアムを得る/リスクプレミアムと期待/バリュー投資とグラマー投資/モメンタム、発行済株式数、最適なポートフォリオ/ 「うわさで買い、事実で売る」/裁定取引の限界/行動ファイナンスのパフォーマンス/行動ファイナンスの商品/最後に

用語解説
注釈



(
ウィザードブックシリーズ184)

読者のご意見

本書は投資バイアスという処に着眼して話が進んでいきます。行動ファイナンスの研究者に ...もっと見る

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