また本書は、敵に囲まれた荒野のような今日の金融市場で生き残っていくための必須のサバイバルガイドであり、サソリの毒を含んだ実践的な洞察でもある。ウォール街の気まぐれやごまかしを跳ねのけて、高揚感と絶望のはざまにいる投資家には、安全な道を切り開いてくれるに違いない。
本書を読んで、煉獄(小罪を犯した死者が罪を清めるための天国でも地獄でもない場所)から距離を置くことがこれほど有意義だったとは、改めて分かったことだろう!
うわさ【rumor】 (名詞) | ウォール街では事実と同義語。 |
当局【regulator】 (名詞) | 羽のはたきを振り回して暴れる巨象を威嚇しようとする官僚。 |
データ【data】 (名詞) | ウォール街でマーケティングのためにねじ曲げた解釈をねつ造するための原材料。 |
公正価格 【fair-value pricing】(名詞) | 当て推量のこと。 |
経営陣【management】 (名詞) | 自信過剰で、報酬をもらいすぎているが、自分は正当に評価されていないと感じている人たち。 |
価格【price】 (名詞) | たいていは思い込みで、ほぼ必ず混乱を招く数字。 |
エコノミスト 【economist】(名詞) | 現実の世界を象牙の塔の高みから研究し、人とモノとお金の混沌とした相互作用が自らの理論と合致していると結論付ける学者。 |
「幅広い経験と、歴史への深い理解と、並外れた洞察力と、ユーモアと皮肉こそ、投資の世界を理解するために知っておくべきことであり、本書にはそれが書いてある」――ハワード・マークス(オークツリー・キャピタル・マネジメント・LP共同会長、『投資で一番大切な20の教え――賢い投資家になるための隠れた常識』[日本経済新聞出版社]の著者)
「痛快なユーモアに満ちた金融市場の不遜なアンブローズ・ビアス。ウォール街の常識を風刺し、批判した本書は、真剣な投資家の本棚に必ず備えておくべき1冊」――バートン・G・マルキール(プリンストン大学名誉教授[金融学]、『ウォール街のランダム・ウォーカー』[日本経済新聞出版社]の著者)
「ジェイソン・ツバイクは、投資家への賢い助言で知られたジャーナリストだ。彼には抜群のウイットがあり、本書にはそれがいかんなく発揮されている。まじめすぎる人でなければ、大いに楽しめる読み物」――マイケル・J・モーブッシン(クレディ・スイスのグローバル・ファイナンシャル・ストラテジース責任者、『偶然と必然の方程式』[日経BP社]、『まさか!?』[ダイヤモンド社]の著者)
「これまで見たなかで最も愉快な金融原則の紹介」――ロバート・J・シラー(エール大学教授、ノーベル経済学賞受賞者、『投機バブル――根拠なき熱狂』[ダイヤモンド社]の著者)
「金融制度を不正に操作して法外な利益を得ている連中が野放しになっている2回目の金ぴか時代に、ウォール街に蔓延するウソと作り話を暴くため、だれかが書かなければならなかった短くてパンチのある本。読者(賢い人も、無知な人も、すでに被害に遭った人も)には幸運なことに、ジャーナリストのジェイソン・ツバイクがこの挑戦に挑み、タッチダウンで勝負を決めてくれた。笑って、泣いて、学びながら、この傑出した本を楽しんでほしい」――ジョン・C・ボーグル(バンガード・グループの創業者、『インデックスファンドの時代』[東洋経済新報社]の著者)
ブラッドレー・C・バーケンフェルド/長尾慎太郎/藤原玄 パンローリング
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