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ワイルダーのアダムセオリー 値動きこそがすべて
J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア,
長尾慎太郎,
吉田真一
パンローリング
A5判 上製本 183頁 2019年3月発売
本体 3,800円 税込 4,180円
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ワイルダーが100万ドルで買った「セオリー」を書籍で全公開!
アダムセオリーとは、世界中のあらゆる自由なマーケットで利益を生み出すことができる理論である。また、アダムセオリーとは、マーケットを見る特別な方法であり、同時にマーケットでトレードする特別な方法でもある。アダムセオリーとは、マーケットが発する情報のみに基づいて利益を上げる最も純粋、単純、かつ簡単な取引手法である。
しかし、アダムセオリーは単にそれだけではない。アダムセオリーは、将来のマーケットの動きについて、最も可能性の高い道筋を示してくれる。アダムセオリーは将来の値動きについて予想を可能にし、トレーダーにその道筋を示してくれる。トレーダーは、アダムセオリーが示唆するトレードを実行すべきかどうかについて自らに問うだけである。そしてトレードすべきと確信したときに取引を執行するのある。
アダムセオリーはいかなるタイムフレームにも適応することができる。つまり、アダムセオリーは日足、週足、月足、1時間足、5分足であれ、いかなる時間枠にも適用することができるのだ。アダムセオリーは視覚的なものでもあり、単純なバーチャートが最も適している。数学的な処理は一切必要ない。
また、アダムセオリーはトレーダーが大切にするたくさんの手法が失敗に終わる理由を明らかにしてくれる。アダムセオリーを読み終わったあなたは、二度とこれまでと同じ視点でマーケット見ることはないだろう。
1986年、ワイルダー氏は自分のトレーディングに専念すべく引退を表明した。本書は彼の2冊目にして最後の著書となるもので、テクニカルトレーディング分野における彼の最後の貢献となるものである。
目次
第1章 アダムセオリーとは
第2章 おとぎ話
第3章 マーケットで成功するためには……しなければならない
第4章 トレーディングは見た目よりもずっと単純なもの
第5章 マーケットにおいて重要なもの――価格
第6章 現実と理論
第7章 裁量の排除
第8章 トレーディングシステム
第9章 マーケットにおいて重要なもの――トレンド
第10章 トレンドとは何か
第11章 反復の基本形態
第12章 正確な反復は何をもたらすのか
第13章 グレーテスト・シンメトリーを導くもの
第14章 セカンド・リフレクションの予測
第15章 セカンド・リフレクション・チャートの簡単な作図方法
第16章 予想は何を含んでいるのか
第17章 どのマーケットをでトレードすべきか
第18章 マーケット選択の復習
第19章 天井と底
第20章 マーケットに関する最も重要な格言
第21章 利益の最大化
第22章 ストップに引っかかったら
第23章 規律
第24章 アダムセオリーの復習
第25章 いつマーケットに参加するのか
第26章 取引例――綿花
第27章 第26章の復習
第28章 トレーディング規則の10カ条
第29章 10カ条の解説
第30章 取引例――イーストマン・コダック
第31章 取引例――コーヒー
第32章 視覚化
第33章 遊び心を持った先物トレーダー
付録 日本円先物(IMM)
監修者まえがき
本書はワイルダーがジム・スローマンから購入した「アダムセオリー」の解説書である(原題:"The Adam Theory of Markets or What Matters is Profit")。さて、ワイルダー自身も述べているように、いったいどこの誰がマーケットにおける必勝法なるものに100万ドルも支払うというのだろう?「常識」に照らせばその類のオファーはほとんどがまがい物である。だがしかしここでの購入者はあのワイルダーなのだ。いったい私たちの「常識」には例外があるのだろうか?
アダムセオリーは大きく分けて2つの概念より構成されている。第一はトレンドフォローの概念であり、第二はマーケットにおける再帰理論である。前者のトレンドフォローの概念に関してはその有効性は疑いようはない。それは現在でこそ一般的になっているものの、ワイルダーがアダムセオリーを購入した1980年代半ばにおいてその優位性に気づいていたのはごく限られた人々だけであり、当時からこれまでにトレンドフォロー戦略によってもたらされた利益は、100万ドルどころか10億ドルでもきかないであろう。本書に紹介されているようにそれは極めてシンプルなものであるが、くれぐれもレベルが低い理論であると誤解してはいけない。なぜなら、唯物論的弁証法における「否定の否定」の法則に見られるように、最高の叡智とプリミティブな物事の捉え方とは往々にして一致するものなのである。むしろトレンドフォローの概念はマーケットを包括的に捉えるための極めてすぐれた思想であり、その本質を哲学者の三浦つとむ氏の言に倣って表せば、「人間がその仕事に成功しようとするには、つまり予想した結果を得ようとするには、どうしても、自分の思想を客観的な外界の法則性に合致させなければならない(毛沢東・実践論)」となる。 (全文を読む)
著者紹介
J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア(J. Welles Wilder, Jr. 1935年6月11日〜2021年4月18日)
さまざまな新しいオシレーターを開発し、テクニカル・トレーディングシステム分野に革命を起こしたワイルダーは、自分自身も活発なトレーダーであると同時に、テクニカルシステムや分析方法に関するアドバイザーとしても活躍している。彼の研究は新聞、雑誌をはじめ、ラジオやテレビでも紹介されており、数あるトレーディングシステムのなかでも、彼のシステムがおそらく世界中で最も多く使われている。また、ワイルダーはアジアやオーストラリア、カナダ、アメリカ、ヨーロッパで、テクニカル・トレーディングセミナーを開催している。また、1985年にデルタソサエティ・インターナショナル社を設立し、セミナーだけでなく、トレーディング関連ソフトウエアの販売や著作の発行も行っている。著書に『ワイルダーのテクニカル分析入門』がある。
(ウィザードブックシリーズ278)
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