手法を学ぶ → 資金管理 → 手法の検証(→ 自動売買)
最初は、他人が作った手法を学んで。「どこで買って、どこで売るのか」という話が主体になっていました。
その後、勝ち続けるためには資金管理を学ぶ必要があること、さらには、「学ぼうとしている手法が本当に使えるのか、証明してから使おう」という「検証」の話が登場してくるようになりました。
本書籍は、このうち、「検証」の部分を主に扱っています。
「検証することが大事」だとわかってはいても、実際に検証してみようとすると、細かな知識が必要で、そのハードルは高いです。
そこで本書では、マニアックではない、主なトレードの売買ルールを検証。その結果(利益率ランキングなど)を紹介しています。
「何が良いのかわからない」など、玉石混交の情報の海で溺れている数多くの投資家に対して、「過去データによる検証結果」というひとつの道筋を示すことにしました。
この検証結果をもとにして、2つのことをやっていただきたいと考えています。
ただし、注意点があります。それは、ある条件をもとに「過去」を調べただけにすぎないという事実です。過去検証では成績が良かったとしても、今後もその結果を享受できるかどうかわかりません。だからこそ、パラメータを変更してみるなど、自分なりに調整していくことが大事になります。
その意味では、過去検証で成績の悪い売買ルールであったとしても、条件を変えていけば使える売買ルーになる可能性も十分にある、ということでもあります。
投資に限った話ではありませんが、ノウハウを教わる場合、一般的には“結果を出している人が編み出したやり方”を参考にすることになります。
本書で紹介している売買ルールも例外ではありません。突き詰めていくと“どこぞの誰か”が発見したものです。
学ぶの語源は「真似ぶ」という説もあるように、人の真似から入ること自体は悪いことではありません。
でも、真似だけで満足していては、いずれ頭打ちになる怖れがあります。なぜなら、人はそれぞれ、思考も、好みも、性格も違うからです。コピーは、あくまでもコピーです(自分のものではない)。やはり、自分に合った、自分だけのルールを作ることができるのであれば、それにこしたことはありません。
本書では、“そこ”を目指しています。過去検証で実績のある売買ルールを参考にして、「結果の出ているルールに共通している項目は何か」「どういう思想で売買ルールを構築すればよいのか」などを学び、自分専用の手法を、自分の手で作ってほしいと願っています。
そして、そのコンセプトは何かというと、今回の検証結果から判明したことでいえば「●●を何らかの形で定義し、▲▲を探すこと」なのです(※●●と▲▲は本書の中で紹介)。
昨今、株式投資手法の紹介では、特定のテクニカル指標や特定の期間設定に、さも秘訣があるかのように語られるものが多く見られます。もちろん、パラメータを変更することで、成績をいくぶん向上させることは可能かもしれませんが、本質的には、データ的に見れば、特定の指標や期間設定に秘訣など存在しないのです。
どのテクニカル指標を使うのかや、どういうパラメータ設定にするのかが問題ではなく、どういうコンセプトにするのか(どういう状況に注目するのか)について、軸となる考えを作ってください。
はじめに
第1章 検証のための指標解説
第1節 検証を始める前に
第2章 単一のテクニカル指標による検証第1節 はじめに第2節 5日/25日移動平均線クロス 第3節 25日/75日移動平均線クロス 第4節 75日/200日移動平均線クロス 第5節 移動平均線のパーフェクトオーダーによる順張り戦略 第6節 一目均衡表を使用した売買ルール 第7節 25日ボリンジャーバンド±2σを使用した逆張り戦略 第8節 25日移動平均線と株価の乖離率を使用した逆張り戦略 第9節 14日RSIを使用した売買ルール 第10節 9日RCIを使用した売買ルール 第11節 14日スローストキャスティクスを使用した売買ルール 第12節 MACDのクロスを使用した売買ルール 第13節 14日DMIを使用した売買ルール 第14節 加速度0.02のパラボリックSARを使用した順張り戦略 第15節 グランビルの第1法則による売買ルール ※第2節〜第15節まで、「概要」「売買ルール」「検証結果」「考察」で構成
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第3章 複数の指標による売買ルールの検証第1節 はじめに第2節 200日移動平均線と14日RSIを組み合わせた押し目買い戦略 第3節 パーフェクトオーダーと9日RCIによる押し目買い戦略 第4節 MACDトレンドフィルターを使用したRCI逆張り戦略 第5節 オシレーターと乖離率を組み合わせた逆張り売買ルール 第6節 長期トレンドフィルターを加えた乖離率複合逆張り戦略 第7節 タートルズ・ブレイクアウト・システム 第8節 ゴールデンクロスとブレイクアウトの複合売買ルール 第9節 タートル・スープ戦略 第10節 トレンド判定付きタートル・スープ戦略 第11節 魔術師リンダの「聖杯」トレード戦略 第12節 DXとボラティリティによる短期押し目買い戦略 第13節 5日RCIによるボラティリティスイングトレード ※第2節〜第13節まで、「概要」「売買ルール」「検証結果」「考察」で構成
第4章 売買ルールの検証を通しての考察第1節 売買ルール検証に関してのまとめ第2節 トレンド系指標は単一で使用してもプラスのリターンを上げられる可能性が高 第3節 勝てる手法と言われているものの中には、売買シグナルの選別を必要とするものがある 第4節 リターンを上げるコツは長期トレンドと短期的逆張りの融合ルール 1)手法を作るときの考え方 2)勝率とペイオフレシオの関係についてのまとめ 3)売買ルールの発展可能性について 4)仕掛けの優先順位を変更する 5)対象銘柄を市場ごとに区別する 6)購入株数の算出方法を変えてみる 7)日経平均株価やTOPIXのテクニカル条件を加える
第5章 システムを使用しない投資家のための銘柄選びの方法についておわりに参考文献・使用ツール |
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