内容紹介
上司は時間に追われて、
部下は時間をもて余す……
これってどうして!?
現場では優秀だった社員が昇進して管理職となったとき、陥りやすい状況がある。
「働いても働いても仕事がなくならない」「がんばっているのに成果が上がらない」などがそれだ。 自分がプレーヤーだったころは良かった、もしかしたら自分は管理職に向いていないのだろうか、管理職は思ったよりラクじゃない、とお悩みのマネジャーも多いことだろう。
だが、実はそれはあなたがやるべきでない仕事をしているせいだとしたらどうだろう。
概して、プレーヤーとして優秀な人ほど、部下に仕事を任せられずすべてを自分で処理しようとしてしまうものなのだ。
管理職にとって重要なのは、仕事を「どうやるか」だけではない。そもそも「何をやるか」をきちんと把握していなければ、やる仕事そのものを間違えてしまう。 パイロットに例えれば、空港を間違えて見事に着陸するようなものだ。
しかも、部下に仕事を任せないということは、あなたの仕事が増えるだけではない。 部下の自主性や自立心も奪うことになり、何もいい結果を生まないのだ。
「1分間マネジャー」とは、自分はほとんど動かずに、部下を上手に動かして輝かしい成果を上げる人のこと。 本書では仕事を「サル」にたとえて、それが「あなたが世話をするべきサル」なのか、「他人が世話をするべきサル」なのかと問いかける。 これはなにも、ビジネスマンだけに当てはまる話ではない。本書をすべての悩める「時間がない!」人たちに役立ててほしい。
※本書は『1分間マネジャーの時間管理』(ダイヤモンド社)を改訂したものです。
もくじ
復刊に寄せて
はじめに
ビル・オンケンに捧ぐ
1 二年前の私
2 管理職に昇進
3 上司の苦言
4 〈1分間マネジャー〉に相談
5 管理職のジレンマ
6 諸悪の根源〝サル〟の正体
7 飼い主は誰?
8 負のスパイラル
9 〈1分間マネジャー〉、ビル・オンケンと出会う
10 日常に潜むサルの大群
11 〈1分間マネジャー〉の教育論
12 希望の光
13 運命の月曜日――サルの返却を決行
14 〝つかまる上司〟に変身
15 オンケン流サル管理の心得
16 第一条 サルを特定する
17 第二条 サルの担当者を決める
18 第三条 サルに保険をかける
19 第四条 サルの健康診断を実施する
20 究極のマネジメント――サルの一任
21 コーチングの極意
22 三つの時間をやりくりしよう
23 上司にあてる時間
24 ルーティンワークにあてる時間
25 自分にあてる時間
26 もっとも価値ある時間――自由活動の時間
27 まずは部下にあてる時間を減らす
28 希少な時間を大きく確保
29 管理職の冥利
30 新しい取り組み
謝辞
著者紹介
各種プログラムのご案内
ソーシャルネットワークのご案内
著者紹介
ケネス・ブランチャード
“1分間シリーズ”とシチュエーショナル・リーダーシップRの生みの親であり、著述家、大学教授、コンサルタント、ビジネストレーナーとしても世界的に知られる。米マサチューセッツ大学アマースト校ではリーダーシップ理論と組織行動を教えている。リーダーシップ、モチベーション、マネジメント改革をテーマに多数の著書を発表。代表作に、社会現象を巻き起こした“1分間”シリーズ(各界のリーダーたちと共著)、ノーマン・ビンセント・ピール共著『人間的経営の力』(ダイヤモンド社)、ポール・ハーシィ共著『行動科学の展開』(日本生産性本部/原書は第9版まで)など。
ウィリアム・オンケンJr.
マネジメント理論の大家。1934年に米プリンストン大学を卒業後、さまざまな業種で要職を歴任。自由競争社会のなかで個人と組織が勝ち残るカギは、管理職が“自由活動の時間”を捻出、活用することにあると確信。豊富な実務経験と深い考察を生かして『Managing Management Time(管理職の時間管理)』『Managing Managerial Initiative(管理職のイニシアチブ管理)』と題したセミナーを開講し、世界的に評価を得る。
ハル・バローズ
時間管理術の第一人者。世界的な大手企業二社に勤務した後、コンサルティング会社を経営するかたわら、マネジメントや交渉術の論客として絶大な人気を集める。数千人の管理職と接した経験と知恵を生かし、1973年より一般企業や官公庁で講演活動を開始。現在もコンベンションなどの大きな会合で講師を務めながら、時間管理や交渉術をテーマにしたセミナーを主宰している。
|