最近、フィボナッチを取り入れたトレーディング手法についての著書やレポートが読まれていると聞いた。 昔から、1/3、2/3戻しと言った相場用語が存在していことから、フィボナッチ指数に限らず、ある程度の目安として3分割が用いられていたのだろう。 ところで、このフィボナッチ指数は相場の戻りを測定するだけではなく、ターゲットを算出する際にも使われている。 ジョー・ディナポリ氏がフィボナッチ指数を取り入れたトレーディング手法を公開して、既に、20年以上の月日が経っている。ディナポリ氏は、0.618、1.0、そして、1.618という数値を使ってターゲットを求めている。
ユーロ円(週足)チャート [画像を拡大]
A@169.96、B@147.51、C@156.84の3点から、ユーロ円のダウントレンドのターゲットを割り出した結果:
COP@142.97 確かに、算出されてポイントでユーロ円は、一旦、下げが減速しているように見える。ディナポリ氏は著書や彼の講演の中で、ターゲットはあくまで目安であって、そのポイントで必ずポジションを閉じる必要はないと語っている。
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次に、フィボナッチ指数を使って、これまでの下げの戻りを算出してみる。ここで、ポイントになるのは、ディナポリ氏は2つ以上のポイントを使っている点だろう。
130.11 ディナポリ氏は著書の中で、下げトレンドの場合、大きい下げ波動の38.2%と小さい下げ波動の61.8%を求めて、仕掛けポイントとすると記している。 ここでは、135.12で売り仕掛けをして、140.32より上にストップを置くことになる。実勢相場とかなり乖離したポイントまで何も仕掛けないことになるが、これは、あくまで週足を用いた例に過ぎない。 より実践的な時間枠などについて、今回の講演で解説するだろう。 記:なりた・ひろゆき氏
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